コロナ SL-5117(13畳用)を数年使っての感想

2021年1月26日

我が家で使っているポータブル石油ストーブ

コロナSL-5117。(ストーブガードは別売り)
カタログだけでは分からない、実際使ってみての感想です。

使っている場所

32坪?ほどの小さな2階建てです。一応、高気密高断熱住宅。
一階がリビングダイニングと和室、二階は3部屋。階段もリビングにあるので2階といつも繋がっています。玄関、トイレ、脱衣所以外の扉は常に開いているので全て繋がっています。
窓ガラスは全て二重ガラス。枠は樹脂製です。それなりに窓の数もあります。むしろ無駄に多いかも…通気口が各部屋にあり、計5箇所が常に開いている状態です。
他、2箇所のトイレ、脱衣所、浴室の小型の換気扇、キッチンの換気扇が弱で常に動いています。
その状態でのSL-5117を使っています。

暖かさ

結論から言うと、このストーブ1台で家中が暖かい。むしろ日によっては熱いぐらいです。

つまみを”点火”位置まで回して、”点火ボタン”を押すとすぐに火が着きます。
すぐに火は着くんですが、このストーブが安定するまで15分ぐらい掛かるかと思います。けど、不思議な事に、火を点けると直ぐになんとな~く暖かいような気がするのがこのストーブの凄いところ。炎の揺らぎを見ているだけで暖かくなれる気がします。

家の冷え具合にもよりますが、30分もすると家中がそれなりに暖かくなる感じです。そして、そのうち熱くなってきて、子どもたちは靴下を脱ぎ、服を一枚脱ぎ捨てるようになります。我が家では少しオーバースペックな感じもします。

階段の仕切りが無いので、どうしても2階の方に暖かい空気が行ってしまい温度差が出ますが、サーキュレータを使うことで解消されます。我が家ではアイリスオーヤマのを3年ほど使っています。

サーキュレーターはストーブの上方に風が行くように向けています。ストーブ本体に当ててしまうと炎が『ボッボッ』ってなってしまうので気をつけて下さい。

灯油の持ち

灯油メーターのメモリがレッドゾーンに入るぐらいまで灯油を満タンに入れた状態で、だいたい10時間ぐらいは使えます。

たしか、SLシリーズの13畳用でタンク容量は6リットル、17畳用が7リットルだったと思います。

電気料金のプランがよる9時から翌朝9時まで半額という我が家は、日中はエアコンの暖房を使わないようにしています。なので、寒い日は朝からずーっとストーブを点けたままですが、大抵持ちます。たまに無くなって火が消えてしまう事がありますが、灯油の入れ具合だったり、火力が強めか弱めかで変わってきます。

給油

この、丸いタイプの対流形石油ストーブはどのメーカーもそうですが、本体とタンクがくっついています。なので、給油するには、このストーブの所に灯油を持ってこないといけません。
色々試行錯誤しました。
一番初めはオイルジョッキに灯油を入れて給油しました。給油口が小さいので、よく吹きこぼれました。他の記事で給油について試行錯誤を書いてます。そして辿り着いたのがママオート。電動ポンプです。これが一番楽な給油方法だと思います。

私的には、この面倒だと思われる給油もこのストーブの良い所だと思っています。

ただ、一点言って置きたいことがあります。
写真に写っているのは18リットルのポリタンクです。一日フル稼働するとこのポリタンク一つでは一週間持ちません。全然足りません。
実は、我が家は200リットルのデカイ灯油タンクが別にあります。

ポリタンクが空になったら、そこから灯油を入れてくるだけなんです。

火を点けたばかりの時は『ボッボッボ』と音を立てて燃えます。本体も『キンッキン』と金属の膨張音みたいな音を出します。だいたい10分もすると全く音がせず燃えるようになります。
近くを人が歩いたりなんかして、風が当たると『ボッボッ』となるぐらい。
ずーと『ボッボッ』と音を立てて燃焼しているなら、それは異常です。修理しましょう。

匂い

灯油が燃えているので、無臭というわけではありませんが、正しい使い方をしていれば『くさい』と感じる事はありません。
匂いに関しては感じ方が人それぞれなので一概には言えませんが、『くさい』と感じる事はたまにあります。その幾つかの原因です。

  • 点火時と消火時
  • 火力を弱くしすぎると酸っぱいような臭いを感じる時がある
  • 古い灯油を使うと臭い
  • 天板に物を載せたりして出来た焦げ

という感じでしょうか。点火時と消化時の臭いは仕方ありませんが、他の3つは気をつけています。

安全面

安全でない商品が販売出来る訳ないので、きちんと取扱説明書を読んで理解して、守っていれば安全です。
きちんと守らないと『死』の危険性があると認識することが重要です。
死の危険があるのが、火事と一酸化炭素中毒。洗濯物が早く乾くようにストーブの近くに置いたり、寒い、面倒だからと一時間ごとの換気を怠ったりすると危険です。

小さい子や、ペットがいるとグッと危険度が上がります。触れば当然火傷をしますが、それ以上に危険なのが、天板にヤカンや鍋を載せる事。折角、こういうストーブを買ったんだから、お湯を沸かしたり、煮物を煮込んだりしたいのは当然なんですが、沸騰したお湯がひっくり返ったらと思うと、怖くて載せることが出来ませんでした。子供は何するか分かりませんから…

あと、ポカポカして気持ち良くなっても寝てはいけません。灯油がなくなるまで火が消える事はありませんよ…

湿気、結露

ストーブを点けると湿度が上がるのが明らかに感じます。結露の原因になる湿気ですが幸い我が家は一切結露しません。結露するのは浴室だけです。
結露するほど実際は水蒸気を出していないのか、それとも住宅設備が良いから結露しないのかは謎ですが、その点は良かったです。
普通は、結露するそうです。

メンテナンス性

フィルターが有るわけではないですし、ゴミが出るわけでもないので日常的にコレと言ったメンテナンスをしていません。使う前にホコリを払ったり、給油したら給油口周りを拭いたりぐらいですね。部屋の掃除のついでにキレイにするぐらいの感覚です。

使用開始から3年目となる昨シーズン、点火レバーを押しても着火しにくかったので芯交換をしました。自分で交換してみたかったというのも実はあります。

実際やってみると、決して簡単な作業ではありませんでした。
取り外した芯と新品の芯を見比べたり、硬さを揉み比べてみましたが大して変わりない様子。我が家の使用頻度では、まだ交換は早かったようです。

”空焚き”という技もあります。コレをやると芯が復活して、火力が強くなることは勿論、着火性能も復活します。やり方は簡単でただタンク内の灯油が無くなって火が消えるまでそのまま燃やし続けるというだけです。ただ、臭いは出るので外でやるか、換気を十分しながらやりましょう。そして、取説を読んでやりましょう。

収納

扇風機みたいに分解することは出来ません。このままのサイズで収納する事になります。意外と場所を取ります。我が家の収納場所は押し入れです。

入れてあるものを出さなければ当然入りません。何とかして入れるんでしょう。妻が…。

タンク内に残った灯油は空にして収納します。残った灯油はタンクの中は勿論、ポリタンクの灯油も夏を越した灯油は悪くなってしまうので、景気よく全部燃やします。消えるまで燃やして、掃除をして収納です。

最後に

コロナのSLシリーズと同じ様な石油ストーブは他にもTOYOTOMIやアラジンのブルーフレーム等があります。
色んな種類がある対流式の石油ストーブの中でこのSLシリーズを購入した理由は”丸形ストーブガードデラックス”です。ネットでは見つけていたのですが、結構いい値段するんです…

ホームセンターで展示品含め残り2個。値段も8千円ぐらい。これは今買わないと!って思い購入しました。
で、アラジンのブルーフレームは無かったので、コロナとTOYOTOMIのストーブがあったので、実際入れてみました。
その組み合わせが一番しっくり来たのが、コロナSLシリーズだったという事です。で、出力的に13畳用のSL-5117という事になりました。
あの時、ストーブガードデラックスが売っていなかったら、もしかすると石油ストーブを使っていなかったかも知れませんね。

おわり

対流形石油ストーブ全般に言えますが、エアコンの様にリモコンのボタン一つで簡単に使える暖房器具ではありません。車ですら電気になっている中で、電気を使わないという、時代に逆行しているような代物です。

じゃあ、なんで良いか?

私の答えは、不便という以上に得られるものがあるから。ですかね。
音もなく燃焼し体の芯から暖まる、日向ぼっこしているかのような暖かさ。
電源を必要としない、給油も面倒でちょっと手の掛かる所。
なんだか落ち着くレトロな見た目。
炎を見ていると落ち着く。等々
なんだか、抽象的で伝わりにくいと思うんですが、私には良いんです。妻も気に入っています。子供たちは、多分エアコンでもストーブでもどっちでも良いと思います…。
なんとな~く、良いんでしょうね。

長々と書きましたが、何かの参考になれば幸いです。