コロナ 石油ストーブ 芯交換の方法
新品で購入した対流型石油ストーブ(コロナSL-5119)前から気になっていた芯を交換した。
芯を交換しようと思った理由
使い始めてから3シーズン目。
そんな中、新品時とは違うような気がする点があった。
なかなか着火しない
この点が交換に至った一番大きい理由。
単1形乾電池を2本使う事で、電子着火出来るのだが、最近、点きにくかった。
点火レバーを下げると、真っ赤に発熱したフィラメントが出てきて、燃焼芯にギリギリまで近づいて着火するようになっている。理由は、直に触れてしまうと、フィラメントに芯が溶けてくっついてしまい、フィラメントの寿命を縮めるからだと思う。なので、もともと、点火フィラメントは少し離れていた、と思う。
しかし、最近そのフィラメントが芯から遠いような気がしてならない・・・。
芯が燃えてしまって短くなったからなのか?ハッキリとした理由は分からないが、とにかく購入当時よりも火が付きにくい感じはしていた。
火力が弱くなった?
寒いと感じるわけではなく、暖まり方が遅くなったような感じ。とは言え、点火時のまま放っておくと、ボンボン燃えているので、適正火力に弱める必要はある。着火もやっとのような感じなので、もしかすると灯油の吸収が悪くなったのだろうか…。
前より臭い
灯油が燃えるときの独特の匂いはどうしてもある。別に嫌いじゃないのだが、どうもツンとした匂いがする時があった。特に、火力を弱めにした時に臭うような気がする。
燃焼芯の交換方法
本題。替芯を買うと、とても丁寧で詳しい説明書が入っているので、実際の作業はそちらをご覧下さい。
裏面にもびっちりと手順が書いてある。これだけ見るとちょっとハードル高そう…。これ、業者に頼んだら5,000円ぐらい掛かる作業かな…。
という事で、私は参考程度に書いていきます。
SL-5119の交換用燃焼芯
この手のストーブはどれも同じような替芯なので、間違えずに買う事が最初の難関。サイズが多すぎなんだよ・・・。
購入する替え芯は『SL-111型用』とう製品。うちのストーブがSL-5119(正確には古いのでSL-5117)なので、これで良いのかとかなり不安だった。近くの割と大きなホームセンターだったので、コロナやTOYOTOMIの替芯も多数あり、メーカーのカタログもあったので、きちんと確認して買えたので良かったが、それでも実際に取り付けるまでは、本当にコレで合うのかという不安はあった。替芯のパッケージに適合型式が書いてあるのだが、SL-5119とどこにも書いてないので余計に不安を煽る。
在庫してある古い替芯だったのかなぁ?
うちのストーブのワンサイズ大きいサイズのSL-6619という製品もあるのだが、その替芯は『SL-221』というもの。すごく紛らわしい。要注意。
他に準備したもの
- 軍手
- ラジオペンチ
- 新聞紙
軍手は手の保護の為。内部はかなり鋭利な部分もあり、簡単に切れます。軍手だと灯油が浸透してきて気持ち悪いし、手が激しく荒れるので、ゴム手袋でも良いかも知れないが、薄手のタイプだと手袋ごと簡単に切れると思う。それぐらい鋭利。かといって、手袋をしたままでは作業をしづらいのは事実。
ラジオペンチは芯案内筒を止めている蝶ネジを外す為に使用。少し狭いところにあるし、初めて外すネジだったので、固くて回せなかった。指の力に自信がある方は必要ない。
最後に新聞紙。当然、灯油でビタビタになるので、外で交換作業は行ったのだが、室内で使うストーブを地べたに置くのは嫌だったし、部品にゴミや砂埃がつくのも嫌だったので一応敷いただけ。
取り外す
電池を必ず外す!灯油はそれほど引火性が高い訳ではないので、ガソリンみたいに火花ぐらいでは火が付かないと思うのだが、念には念を入れて外しましょう。こんなことぐらいを面倒臭がっては良い仕事は出来ない。
取り外しは大して複雑な事はないので、取り付け方をよく観察しながら外していけば問題ないかと思う。
本体脇のネジを二本外してカバーを外す。
火力調節ツマミを引っぱると抜けるので引っこ抜く。
このカバーを外すのだが、奥を持ち上げて手前に引いて外す。少し両サイドの出っ張りが邪魔だが、手順は間違っていない。多少強引さが必要かと思うが、壊れるほど力は必要ない。この力加減が難しいところでもあるが、絶対に外れるので信じて外す。
すると、大量のホコリが溜まって居るのが分かる(゜o゜)
灯油タンクに入っても嫌なので、取り外す前に綺麗に掃除をした。こういう事は大事。
綺麗に掃除をしたら、さっきも写真を上げたが四本の蝶ネジを外して大事な部分をごっそり抜く。
初めて外す時はパッキンとべったりくっついているので簡単には取れないと思う。間違いなく蝶ネジを外してあるのであれば、隙間にマイナスドライバーを入れてこじっても良いと思う。力任せに引っ張らず、少しづつ力を入れていって、ちょっとずつ剥がそう。本当にへばりついているだけだから。
灯油タンクはドーナッツ状に作られていたと初めて知った。燃焼しやすくするために、灯油を温めながら燃やす設計なのか?タンクのデカさにしては6リットルしか灯油が入らないのはおかしいと思っていたが、こういう訳だったんだと納得。
黒いパッキンはまた使うのでちゃんと溝に戻しておく。このパッキンがズレていると灯油の匂いが漏れる原因だろう。多分、燃焼筒もまっすぐ入らず、炎が変な形になると思われる。
パッキンも消耗品なので、固くなってプラスチックみたいになっていたら交換したほうが絶対に良い。替芯に付いてきてもいいぐらいだと思う重要部品。このパッキンは見つけられなかった。メーカー取寄せだな。次に芯を交換する時はパッキンを手に入れてからにする。
タンクの中がサビだらけだったら、本体の買い替えをしたほうが良いと思う。
灯油タンクはもう何も出番はないので、ゴミなどが入らないように布を被せておくと安心。
芯の取り外しは簡単。だがこの先、手を切る可能性が出てくるので、気をつけよう。
先程、取り外した芯案内筒(取説にそう表記している)をひっくり返して底の方から引っこ抜くのだ。3箇所ぐらいピンが出ているので、そいつが引っかかって止まっているので、そいつを内側に押して上げると外せる。
銀色の輪っかの部品と一緒に外れるが、その銀色の部品はまた使うので絶対に折り曲げたりしてはいけない。
小さなトゲトゲで芯が止まっているだけなので、内側に芯を折り曲げて、棘から開放して上げると取れる。すごく鋭利な銀の輪っかアンドトゲトゲなので、気をつける。
左が新品、右が3シーズン使ったもの。あんまり変わりないかな…。
新品の替芯も先端は真っ黒。燃やしているのか?不良品ではないのでご安心を。
以上、取り外し手順の補足でした。詳しくは付属の取説をご覧下さい。
芯の取り付け
ここからが指を切る可能性大のミッションが始まる。
ちなみに切れ方は紙で切ったと言うよりも、ダンボールで切ったに近い感じの切れ方。おまけに、とのあと灯油の追い打ちが来る。軍手の使用を推奨する。
まずは銀の輪っかに芯を入れて3本のピンを通して全部のトゲトゲに完全に刺すだけ。
この時のコツは初めからトゲトゲに刺さないこと。3本のピン穴があるのだが、2箇所の穴はまんまるで、1箇所だけ楕円形になっている。なので、最初にまんまる穴二箇所にピンを挿して、最後に最後に楕円の穴というように入れると良い。
ここで大事なのは、確実にピン穴に挿すことと、布でヨレヨレの芯だが、きっちりトゲトゲに刺してたるまないように均等にピッチリと取り付ける事。
次に銀の輪っかに取り付けた芯を芯案内筒に戻してあげる。この時も3本のピンが重要。せっかく、たるまないように取り付けた芯なのだが、ピンを少し押して戻してあげないと取り付ける事は出来ない。トゲトゲにちゃんと刺さっていないとピンを押した時にずれるのでくれぐれもトゲトゲにちゃんと刺しておくように。
芯案内筒に戻せたら、もう一度たるみやヨレがないか確認しておく。ピッチリとはめてあげる。
芯案内筒を戻すのにはコツがいる
いよいよここに戻すのだが、少し手間取った
芯を一番出した状態で取り付けなくてはならない。そうなると厄介なのがコレ
耐震装置。コイツがこの状態じゃないとツマミを回してもまた芯が引っ込んでしまう。
片手で持って、もう片方で少し固いツマミをグリグリ回す。ブルブル震えちゃう。少し難易度が高い。
その点もきちんと取説には書いてある。
『台座固定用のネジを使う』って。
レバーを下げた状態で、穴にネジを差し込んで、重りが倒れてもレバーが戻らないようにつっかえ棒してしまおうという作戦のようだ。
が、ここで罠にハマった…。
ご丁寧に取説にイラストが書いてあるので、てっきり先程はずしたこのネジを使うもんだと思った。
けど、どう考えても太すぎて入らない…。ここまで、丁寧に作り込まれた取説でこんなミス表記があるのかと思ったが、絶対にこのネジは入らない。
仕方ないので、六角レンチがあったので適当にハマるものを差し込んだ。
これで、重りが倒れてもレバーが戻る事はなく安心して作業が出来る。
実は後で気がついたのだが、『台座固定ネジ』はありました。スミマセン。
多分、この白いネジの事じゃないだろうか…。台座を固定しているし。少しスカスカだがこのネジならハマる。
前置きが長くなったが、やることは綺麗にセットした芯をそ~っと灯油タンクに戻してあげるだけ。
この時、タンクにある黒いゴムパッキンがきちんとハマっているか要確認。少し小さめに出来ている為、伸ばしてあげないとハマらないかも…。
微調整しながら蝶ネジを締める
芯案内筒を戻したら4本の蝶ネジで締めるのだが、ここが重要。
芯が出てくる隙間を平均的にあけないといけない。下がゴムパッキンなので、蝶ネジを締めるとその締り具合で隙間の調整が出来る。蝶ネジを力任せに締めるのではなく、軽く締めたら、後はこの隙間を調整する為に締めていくだけ。極端にズレていると、燃焼ツマミが重くなって回しにくいと思う。当然、炎も偏った燃え方になる。
綺麗に戻す事が出来たなら、芯を整えてあげる。
バッサバサになっているので、撫でて整えてあげた。
何度か、ツマミを燃焼、消化と回して芯を上げ下げしてバサバサにならないか確認する。ここでバサバサになっているようだと、隙間がオカシイと疑った方が良い。
着火装置の当たり具合も確認しておく。
グサッと刺さって居るようだが、これで正解。フィラメントは当たらないようになっている。芯交換前は明らかに芯の上に来ていた。どうりで火の点きが悪いわけだと納得。
後は、カバーを取り付けて完了。
点火は組み立て終わって、灯油を満タンにして30分以上待ってから。新しい芯に灯油が染み込みきらないと点きが悪いし、臭い。電池の無駄遣い。灯油を切らして空焚きしてしまった時も同じ。
芯交換後、初めての点火
30分以上放置してからの点火。
ボッと一発で着火。初めてだからだろうが、チリチリと音を立てながら燃えるが、暫くすると安定する。いつものように静かに燃え始める。
炎も均等にあがっているので、蝶ネジの締め具合は丁度良かったのだろう。
これで交換は無事終了。
芯交換の感想
丁寧な交換手順の説明書があるおかげで確実に、迷うこと無く出来た。火を使う製品なので、組み立てミスは火災を引き起こす危険がある。この取説ならよほどの事をしない限り間違って組むことはないと思う。
非常に良く出来た製品で、特別な道具が無くても交換は出来るようになっているが、鋭利な場所もあるので手を切らないようにだけは注意が必要。私は注意していたが少しだけ切った。一度切るととても鋭利なのが分かる。
芯の寿命は3~5年らしい。使えば使うだけ芯は減るのかな?とりあえず、『なんか点火しにくい』と感じたら交換を考えても良いのかなと思う。
次の交換の時はパッキンの注文を忘れずにしよう。
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