高齢者の事故をなくす車

最近、高齢者の事故のニュースが本当に多い。
まぁ、昔からあるんだろうが、最近はよく報道されると感じている。
言い方は悪いが、もう人生十分生きただろうというお年寄りが、小学生に突っ込むなんて絶対にダメ。
地獄と言うものが確実に存在するならまだしも、怒りや悲しみのぶつけようが無いと思う。

しかし、高齢者が車を乗らざるを得ないのは分かってはいる。
私の実家だってそうだ。
バスはおろか、タクシーなんてものもない。
身内が居なけりゃそれこそ餓死してしまうんじゃ無いだろうか。
それはそれであまりにも悲惨だ。
その他に、お客さんにすごく元気なお婆ちゃんが居た。
もう危ないからと免許を返納しました。
しかし、直ぐに痴呆が始まり、あっという間にわけが分からなくなってしまいました。
車を運転している時はそんな気配は全く無かった。
高齢者にとって車というのは、全身をフルに使って、ついでに脳みそもフル回転させている、若くあり続ける為の道具なんだとも思っている。
車の運転をヤメた高齢者はボケるという統計を取ってみて欲しいぐらい。
けど、人は殺さないで済むだろうから良いのだろうか・・・

ずっとそんなジレンマがあった。

これで解決するんじゃないか?

話は変わって今日は自動車整備士の講習会。内容は『スバル』。

スバル車の印象はどうだろうか?

私のスバルの印象

  • 速い
  • 走ることが好きな人が買う車
  • スバル車が好きな人が買う車
  • 整備性がとにかく悪い・・・

これぐらい。

しかし、今日の講習を聞いて目からウロコ。

すごいメーカーだと思った。

何が素晴らしいって、とにかく周りに対する安全性が素晴らしい。

低燃費化、電気化が流行りの世の中だが、スバルは違ったようだ。

私が思ったのはこうだ。

高齢者から車を取り上げるのは、それはそれで問題は起こる。

じゃあ、車を安全にすれば良いんじゃないか?

スバルの『アイサイト』は素晴らしい

この『アイサイト』が素晴らしいものだった。

最近はどのメーカーにも衝突防止機能が付いている。
障害物にぶつかりそうになると、勝手にブレーキをかけてくれるやつだ。

その中で、一番の古株がスバルの『アイサイト』。

このアイサイト、人間の目と全く同じ。
どれ位同じかというと、

  • カメラを塞がれたら、当然見えない(機能しない)
  • 視界に目障りな物があると気になって注意力散漫になる(エラーが出る)
  • 台風なんかの大雨や、大雪、全く先が見えない濃霧では当然見えない(機能しない)
  • 目玉に当たるレンズを触られたら使い物にならなくなる

等々、人の目と同じ。

この『アイサイト』の話を聞くだけではさっぱり役に立ちそうも無い・・・

アイサイトを搭載した車が素晴らしい

人間の目と同じ、一見役に立たなそうなアイサイトだが、車と連動させることで運転手はもとより、周囲に対する安全性が格段に上がる。

アイサイトは人間と同じく2つの目で物を見ている。
要は、あれは人だとか、車だとか、白線だ壁だとか、最新のアイサイトはカラーで判断出来るから信号が赤だ青だという具合に。

それで、ぶつかりそうになったら勝手に急ブレーキをかける。

今日のスバルの講師の方は、アイサイトを搭載した車の100対0の追突事故を見たことがないそうだ。
要は止まっている車に真後ろからぶつかる事故が無いというのだ。

 

当然カメラで人も判断しているので、ぶつかりそうになるとブレーキをかけてくれる。

実はブレーキをかけるだけではない。

ハンドルも動かしてしまうのだ。

ハンドルが勝手に動くのは少し怖いような気もするが、とにかく衝突回避してくれるのだからありがたい。

 

アクセルとブレーキを踏み間違えてお店等に突っ込む事故もアイサイトなら起こらない。

前に壁があれば当然止まろうとする。

いくらアクセルを踏んでも力が出ないように自動的に制御されるということだ。

アイサイト以外にも安全性能が盛り込まれていた

素晴らしいアイサイトだが、やはり完璧ではないだろう。

万が一ぶつかった時、被害を最小限に食い止める為の装置がある。

それが歩行者保護エアバッグだ。

25~60Km/hの時に作動するそうだが、フロントバンパーに衝撃が加わると、ボンネットとフロントガラスの間からエアバックが展開し、歩行者の頭が固い部分に当たらないように守ってくれるのだ。

 

車種にもよるが、さらにもう一つ装置が。
リアの電動パーキングブレーキだ。
今まで手で引いたり、足で踏んだりしていたパーキングブレーキがボタン一つで出来るようになったという事だ。
正直、整備する側からしてみたら、面倒でしかない装置ではある。

なぜ電動にしたのか?
新しい装置を付けて、高く売ろうっていうことなのか?
どういう意図で付けたのか、絶対にメーカーの人に質問してやろうと思っていたのだが、答えは簡単に分かった。

『安全の為』

電動パーキングブレーキが役に立つのはアイサイトで緊急停車した時。
理由はこうだ。
『アイサイトが危ない!と判断して緊急停車しました。
緊急停車したおかげで、衝突は免れました。
運転手は心臓バックバクで、気が動転しています。
運転手は車から降りて、歩行者に駆け寄ります。
車は緊急停車しているが、エンジンはかけたまま、さらにドライブに入れたままにしてしまいました。
運転手が降りた後、勝手に車が走り出してしまいました・・・。』

人を引きそうになった直後にまともな判断が出来るとは到底思えない。
そこで役に立つのが、電動パーキングブレーキ。
緊急停車した時に自動的にブレーキをかけてしまう。
「あれ?ドライブに入っているのに走らない。」
という、事態にはなるかも知れないが、車が暴走するよりはいいだろう。

高齢者にこそアイサイトを

近所にもお年寄りはいる。
それなりにお金を持っているお年寄りは最後の一台と車を買い換える。

選ぶのはアクアやフィット。
サイズ的に丁度いいし、最後にハイブリットに乗ってみたいと思うのだろうか。
確かにアクアはハイブリットとしてはコスパに優れていると思う。
しかし、なぜハイブリットを選ぶ必要がある?
車を買い換えるほどの資産の持ち主が燃費の心配をしてどうする?

今ならはっきりとオススメを言える。

スバルのインプレッサに乗れ!と。

スバルの宣伝方法を変えろ!

やはり、高齢者にインプレッサという選択肢はなかなか出ないと思う。

どうしても走り屋のイメージがあるのでは無いだろうか?

それではダメだろう。

近年、これだけ高齢者の事故が取り沙汰されているのに、なぜその安全性を売りにしない?

逆に、若者はそんな装備は求めていないと思うんだ。

高齢者向けの車として売り出しては、若者に売れにくくなるというのはあるだろう。
けど、最近の若い人はそれほど車に走りを求めていないよ。

今の風潮は、とにかくエコ。
私から言わせてみれば、なんだエコって?
石油を使わないからエコなのか?燃費か?車を買う時に、燃費分のお金を余計に払っているのに気が付かないのか?
どれ位走ったらもとが取れるのか分かっているのだろうか?

そんなことよりも、安全に目を向けても良いんじゃないだろうか。

人間にはどうしても限界がある。私なんて直ぐに眠くなってしまう。
機械にだって限界はある。プログラム以外のことは、どうやったって出来ないのだから。
けれど、機械は一度プログラミングされてしまえば、間違えることなんてない。

壊れたら?

そんな事言ったら、人間なんかもっと不安だ。
眠くなる、考え事する、よそ見する、具合が悪くなる。
機械よりずっと不安要素は抱えていると思う。

自社の技術にまだ自信が持てないから『安全』を全面に押し出して売れないのか?
私からしてみたら、十分『安全』を押し出して売っても良いと思うんだがなぁ。

『お爺ちゃんにインプレッサを!』

まぁ、売れそうもないキャッチコピーだが、そこはプロにお願いして・・・。

とにかく、もっと高齢者に、『環境に優しい』ではなくて、『人に優しい車』として一台でも多く売って欲しいと思った。

そして、少しでも死亡事故を減らして欲しいと願う。

最後に

実は、うちの65歳になる父もプリウスが欲しいと言っている。

まぁ、一度はハイブリット車に乗ってみたいという気持ちは分かるし、良いんじゃないかと思っていた。

しかし、今回スバルの講習を受けて考えがガラッと変わった。

プリウスにお金を使うなら、絶対にインプレッサだ。

おそらく、人生で最後の車になるだろう。
今はまだまともに運転できているだろう。
しかしあと10年もすれば、かなりヤバイ。
そして、プリウスの電池もやばくなるかもしれない。
それにうちは豪雪地域。寒冷地どころでは済まない。
電池は寒さにはメチャメチャ弱い。
エンジンがかかりっぱなしではハイブリットの意味なんてない。

それに比べて、インプレッサはどうだ。
安全に抜群の信頼がおける。
『いい年してインプレッサなんて』と言われるかも知れないけど、『凄い安全なんだ』と言えば、誰もが納得するだろう。

どうしても車を手放せないという現実はある。

それなら、周りに安全な車に乗って貰えば良いだけだと思う。

いつか、『免許を返納しなくてもいい車』ってのが出来れば良いのに。